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蒸留とは
蒸留とは(前書き)
古くから使用されている液体同士の分離に関する単位操作の一つで液体の沸点差を利用して分離する操作です。
宇宙はビッグバンから始まり膨張し続けているといわれています。その膨張している先には何があるのか。何もない、空間すらない。とてもイメージできません。哲学の世界ですね。 蒸留はそこまでむずかしい操作ではありませんが、日常経験していることや見聞きしていることに結びつけてイメージを膨らませながら蒸留、蒸留塔、蒸留装置の理解に必要な基礎知識を中学生(いや小学生かな)までさかのぼって復習してゆくことにします。
蒸発との違いは
洗濯ものが乾く。雨が降った後の道路の水たまりがなくなる。これらは蒸発です。また、塩田で海水から食塩を得る、これも蒸発です。
沸騰との違いは
鍋でお湯を沸かすとき、温度が上がるにしたがい湯気が立ち、やがて鍋の底から激しく沸き上がります。この状態が沸騰です。湯気が立っている状態では水が蒸発しています。沸騰状態でも水はもちろん蒸発しています。湯気が立って蒸発している間は徐々に温度が上がっています。沸騰しだすとその時点で温度は上昇しません。いわばこの極限状態が沸騰といえます。そして、この上昇しなくなり一定となった温度を沸点といいます。
雨の日と晴れの日では
鍋のお湯が沸騰したときの温度は、雨の日と晴れの日で異なります。また、地上で沸騰したときと富士山の頂上で沸騰したときもこの温度は変わります。そうです、気圧によって沸騰する温度(沸点)が異なります。
なぜ洗濯ものが乾くのか
梅雨時の雨の日は、洗濯ものが乾きにくい。夏の晴れた日は乾きやすい。これは、空気中の水分量(湿度)の違いによります。 しかし、大気中の空気量(空気分子の数)と水分量(水分子の数)の合計数はほとんど等しいのです。その合計数は大気圧によって変わります。大気中に含まれる水分子の数は気温が高いほどより多くなり、その多くなった分だけ空気分子の数が少なくなります。 そして、その水分子が存在しうる数には限りがあります。
冬の朝、窓ガラスに水滴が付いていることがあります。これは、夜暖房で部屋の温度が高くなり多くの水分を含んだ状態になっているからです。そして朝になり温度が下がるとその限界を超えるので水滴となってしまいます。 このようなとき、洗濯ものは乾きません。