反応・回分蒸留の強い味方
チェンジトレイ塔2004年度分離技術賞受賞!
チェンジトレイの基本作用はトレイ状態とバッフル状態を瞬時に切り替えるシステムです。
蒸留塔の要る反応、要らない反応がひとつの設備で可能に!
精留工程
単蒸留工程
※チェンジトレイの操作は外部に設置したレバーにより、迅速に行うことができます。
蒸発時に圧力損失が小さく、反応に影響なく追い出しが可能です。
構造
チェンジトレイは図1〜2に示すようにダウンカマーのない簡単な棚段構造です。図1はシーブトレイ型でON-OFFタイプです。図2に示したリフトトレイ型は可動多孔板を外部から上下させて、開口比を調節できます。
図1:シーブトレイ型チェンジトレイ
図2:リフトトレイ型チェンジトレイ
シーブトレイ型チェンジトレイの運転状態
特長
回分蒸留での中間カットおよび運転時間の短縮
回分蒸留では品目の間で中間カットを行う操作が行われます。多成分(A,B,C,・・・・・・・)を分離していく従来の回分蒸留でチェンジトレイを使用し、中間カットに相当する部分の液を外部に抜出すことにより、中間カットの時間を殆どなくし、省エネルギーと操作時間の短縮ができます。
反応+蒸留システム
エステル反応や、重合反応などでは反応缶に蒸留塔が付属し、操作中に単蒸留工程から還流を必要とする精留工程、さらには常圧工程から高真空工程、また、窒素等の不活性ガスによる微量軽沸成分の追出し工程等々、多種多様な操作を順次行うことが多々あります。これら一連の工程の最適運転条件を満たす蒸留塔として開発されたのがチェンジトレイです。実施例として1)エステル化反応をして、その後に溶媒除去、製品の脱ガス、そして製品回収プロセスへと一連の操作を1つの装置で対応する反応釜+蒸留塔、2)縮重合化反応釜+蒸留塔、3)高沸点モノマーの高真空下での精製塔等があります。
- チェンジトレイで回分蒸留操作の省エネルギーと運転時間短縮が可能になりました。
- A成分抜出し後はトレイ状態からバッフル状態のチェンジで一発、中間カット液の抜出しが可能です。
- 中間カットのあとは、トレイ状態にチェンジアップして、B成分の抜出しができます。
- チェンジトレイは塔内の任意の場所に設置可能です。
- 充填塔と組合せも簡単です。
- 既存の塔とコンデンサーの間に設置することで、中間カットは楽々です。
- ウォールウェッターRと組合せたWW蒸留チェンジプラスシステムで蒸留を楽に、楽しく!