リフトトレイ
日:PAT.NO.1102052
英:PAT.NO.1383218
独:PAT.NO.1117280
リフトトレイの構造
トレイエレメントは固定された多孔板と可動多孔板、可動多孔板廻り止め兼リフト上限止め、外套より構成されています。
開口比は無通気(最小開口比)では0〜20%、最大リフト(上限最大開口比)では20〜60%の範囲で、孔の形は丸、角、三角、長形などがあります。孔の径、開口比、孔の形などは処理物質、操作条件、使用目的などにより設計されます。
リフトトレイの特徴
- 操作安定範囲が広い
リフト機構により開口比が自動調整され、空塔速度0.5m/s〜3.0m/sまでの範囲で完全連続操作範囲を保つことが可能です。
空塔速度を2.0m/sで設計しますと従来のトレイに比べて塔断面積は1/4〜1/2になり得ます。 - 圧力損失が少ない
最小開口比、最大開口比の取り方により幾分異なりますが、従来の各トレイに比較して非常に圧力損失が少なく、また空塔速度の広域にわたりほぼ一定値を示します。
図1に示すように圧力損失150〜300Pa水柱は充填塔と比較しても大差がなく、高真空蒸留、ガス吸収に最適です。 - 処理量が大
1、2の特徴からも判るように、従来のトレイに比べ、塔断面積が同しであれば処理量を2倍以上にすることも可能です。 - 効率がよい
2枚の多孔板により気泡が再分割され、接触表面積が大となり、気液接触が十二分に行われるため効率が非常に良くなります。 - 構造が簡単で補修が容易
リフトトレイの構造図に示すようにダウンカマーを必要とせず、非常に簡単な構造であるため製作も容易で、点検、補修も容易に行うことが可能です。